番外編「ラクトフェリンとクロマジェルの効能@」
<2007/07/12 リョーマ様>
クロマジェルとラクトフェリンの効果は最悪状態の魚が餌食いも良くなり、元気になってきたこと、さらに退色していた色まで戻ったことにあります。治療開始から二週間程度のデータなので、今後の経過も併せて報告いたします。
■前回、実施した白点治療(GFG/レベル6の治療)
・疾病魚名 モンガラカワハギ
・飼育水槽容量 約36L
・生物濾過槽容量 約10L(外部フィルター&外掛けフィルター)
・立ち上げからの経過(5ヶ月)
・平均水温 25℃
上記の環境で飼育魚に中から重度の白点が発生。当初、無脊椎に無害と言われる治療薬を入れたものの、一週間になっても効果はなし。途中から魚だけをバケツ隔離したうえで、毎日の全換水を実施した(隔離したバケツにはGFGを投与)これによって、魚の白点は完治。しかし、魚だけでなく、水槽そのものに白点が蔓延していることを踏まえ、あるサイトで見た40度以上の高水温(3時間程度)キープで白点撲滅を試みる。結果、白点の再発は見られなくなったものの、再三にわたって新たに購入した魚をショップの海水とともに入れるなどしたため、再び白点が発生。
■今回の飼育情報(GFG/レベル6の治療/ラクトフェリン/クロマジェル)
・疾病魚名 クィーンエンゼル
「状態が芳しくないから」という理由で定価の半額で売られていた個体を購入。
トリ−トメント浴もせず、購入した当日に水槽に入れてしまった。
・症状 粉ふき状態ではないにしても、ほぼ全身に白点症状が発生。
・病状 中度から重度
・平均水温 27℃
・各種水質数値 比重1.017mg/L/硝酸塩30mg/L
・以前からの追加器具 プリズムスキマー
今回は仕事が忙しかったため、毎日の全換水は無理と判断。水槽そのものにGFGを投入(ライブロックとマガキガイは隔離)する。同時にクロマジェルとラクトフェリンを混入したシュアーを継続して与える。この期間、 3日間。痩せてペラペラになっていたクィーンだが、旺盛な食欲を見せるので安心できた。
●薬品投入による弊害
4日目にアンモニアが1.5mg検出される。その理由はライブロックから底砂に潜んでいたゴカイ等が大量に死んだことにあると思われる。ヨコエビ、その他不明生物の死骸も確認。しかし、この時点で白点の症状はほぼ見られなくなる。しかし、アンモニアの弊害もあったため、魚をバケツに隔離した。
●水槽を高水温(40度)でキープ
並行して、じゅんごろうさんのサイトに記載されてあったレベル6の高水温(40度)を12時間キープする。途中、単純なミスで45度近くまで上がってしまった。その後、徐々に水温を下げ、全換水をする。
●隔離した魚の治療
魚はGFGを投与したバケツに隔離しつつ、クロマジェルとラクトフェリンを混ぜた餌を与え、これを4日間続ける。状態が芳しくなく、そのうえに白点にかかった最悪条件のエンゼルであったが、「餌食いが良くなる・白点も完治」
以上の状態を確認して、まだ早いとは思いつつも、水槽に戻す。白点再発の徴候も見られず。餌への反応は前にも増して良くなり、背肉がついてきたのは特筆もの。さらに、コンディションを崩して退色していたクィーンだが、きれいなブルーが見られるようになったのは嬉しい限り。給餌による栄養摂取・免疫力強化が今回の治療にいちばん大きな効果を挙げたように思われる。
<管理者より>
高水温滅菌処理、GFG隔離水槽での投与、及びラクトフェリン、クロマジェルの効能がはっきりと出た典型的な実体験だと思います。素晴らしい情報を有り難う御座います!事のつまりは、魚自体の病気治療、水槽治療の他に、生体に対する「体力の向上」、「免疫力の向上」がとても重要な事が伺えます。リョーマ様が記載してくれた通り、第一回目の「白点虫撲滅治療」だけでは再発の恐れがある、と言うところがポイントになると思います。
これは例え完全なる水槽のリセットを実施したとしても、同じように再発の恐れがあると言うことになります。論より証拠で、「白点の再発は見られなくなったもの 〜 再び白点が発生」という事態が起きています。これはショップが悪いわけではなく、水槽の病原を完全に絶つことはほぼ不可能であり、病原を繁殖させない努力の他に、生体自体の体力の向上、免疫力の向上が大変重要になってくると言う、とても参考になる結果だと思います。
ご投稿に感謝いたします!経過のご報告も楽しみにしていますね!これからもどうぞ、宜しくお願い致します。
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