A−6−1)何故病気になる?

 

 この項は、「海水魚・安全水槽のすゝめ」の心臓部とも言えるページです。私が一番伝えたいことが、このページには沢山記されています。私などの意見を押しつける気は毛頭ありませんが、この項が安全水槽を構築する上でも大切な部分だと言うことをご理解いただけると幸いです。

 

 海水魚は何故病気になるのか?これは「人間は何故風邪をひくのか?」という質問に類似します。人間で言うところの「風邪」などは、体力の低下によって抵抗力が弱まり、感染しやすい体調になり、そこに感染源があると風邪をひく事へと繋がります。普段から「うがい」や「手洗い」等の予防の他に、「体力を付ける」、「健康的な食生活を送る」などの体調管理に徹することでかなり防ぐことが出来ます。

 魚も同じです。予防に徹することで、病気の発症をかなり防ぐことが出来ます。ですので海水魚の飼育において最も重要なのは、「病気の治療をする」事よりも、「病気にならない健康で体力のある魚を育てる」事の方が断然大切なのです。魚の体力が低下する要素は何なのか? これを追求していくことが、病気予防の最良の策と言えます。

 不治の病、人間では「癌」や「糖尿病」、「白血病」等々ですが、確かに魚にも不治の病が存在します。腸内ビブリオなどがこれにあたりますが、これら不治の病を完治させる事はかなり難しく、魚に関してはほぼ不可能です。治療よりも、予防に専念するしかありません。

 

 特に導入したての生体は、輸送や新環境によって多大なストレスを受け、体力が低下する要素が満載です。ですのでいきなり飼育水槽に投入するのではなく、リハビリ水槽を設け、1ヶ月ほど体力の向上に努めてから飼育水槽へ移す方が無難です。トリートメント水槽とは、病気の持ち込みを防ぐ水槽ではなく、体力回復を目的とした「リハビリ」の水槽なのです。

 海水生体はその殆どがストレスに弱い生体です。人間もストレスを感じると健康に弊害が出てくると思いますが、海水生体はもっともっとセンシティブです。以下に魚の体力が落ちる要素を、いくつか挙げてみます。海水魚がすぐに病気になってしまう方は、以下の項目に当てはまるものが無いか、チェックしてみて下さい。

 

■輸送のストレスによる体力の低下

 輸送は激しい海水の揺れや衝撃、輸送音などにより生体にストレスを与え、以後の体力低下を助長します。ストレス対策をしない輸送は生体の体力を著しく奪います。詳しくは「輸送について」を参考にしてください。

 

■水質の悪化による体力の低下

 水質悪化の最も多い原因は、濾過能力不足です。基本的には飼育水10リットル、濾過容量2.5Lに対して、小型魚(5cm程度のお魚)が1匹程度を推奨しています。ですので小さな外部濾過槽(パワーボックス90など)では、スズメダイが3匹程度しか安全に飼えません。外部濾過槽はサブ的な濾過媒体と考えた方が良いでしょう。(外部濾過槽のメリット、デメリットについてはおいておきます)

 また、中型魚(10cm程度)であれば飼育水20リットル/濾過槽5リットル、大型魚(20cm程度)は飼育水80リットル/濾過槽20リットルが必要です。(目安)つまり、60cm規格水槽(60×30×36cm)では、20cmの大型魚は安全飼育が難しいと言うことになります。

例外ですが、飼育水槽を設置するスペースなどの諸問題で容量のUPが不可能な場合も、濾過容量さえ大幅にUPする事ができれば、生体を増やしても場合によっては安全飼育も可能になります。ただしその場合は生体同士の相性も考慮に入れてくださいね。

 

 この他にも適正期間での換水を怠ると海水はどんどん古くなり、雑菌も繁殖しやすくなります。例え脱窒濾過などの水替え頻度が下げられる機器を接続していたとしても、最低でも1ヶ月に1度は換水を施行してください。具体的には1ヶ月に2回、飼育容量の1/4の水替えが適切です。

 

■換水によるストレス

 海水魚は「急激」とつくものに弱いです。換水時、一気に海水交換を行うと、成分の違う海水が短期間で混ざり合い、PHやその他諸々の海水成分が短い時間で変化し、生態に大きなストレスを与えます。左図の様な換水は絶対的にNGです。俺はいつもそうやってるけど大丈夫だよ〜と進める方もいらっしゃいますが、システムと飼っている生体、飼育レベルも考慮してアドバイスしてください。海水を抜く時は一気に抜いても構わないと思うのですが、新しい海水を注入するときは、ゆっくりゆっくり足していった方が生態達にとって少ないストレスで水換えができます。

 あのとてつもない容量を持つ水族館の大型水槽ですら、新規海水注入にはかなり気を使って作業をされています(書籍より)

 私はいつも、海水の注入時には「点滴」を使っています。点滴専用の容器を水槽の上部に設置し、そこからエアレーションホースにてゆっくりと飼育水槽へ海水を注入します。

 

■相性が悪い組み合わせによる「ストレス」での体力低下

  特に同種同士の飼育は、縄張り争いの喧嘩をする、弱者を虐めるなどの弊害があります。これは自然の摂理ですので、飼育者がきちんと相性を考え、対応していくしかありません。対応の具体的な例としては、「相性を考え、複数の水槽で飼育する」、「イジメがあれば隔離する」、「弱い個体から先に導入する」等です。

 

■常に警戒している事による「ストレス」での体力低下

 何処に逃げても隠れる場所がない、明らかに強者と弱者の差が激しい等、一番弱い生体が常に追い回されるなどの弊害が生じます。弱者は強者に対して常に警戒をし、多大なストレスを受けます。

 採取してきたチョウチョウウオなどを飼育する場合、同一水槽に複数の個体を入れてしまうと、そこには必ず優劣関係が出来てしまいます。徐々に慣らしていけば同種同士の混泳水槽も夢ではないのですが、特に採取したてや導入したての個体を飼育する場合、この優劣関係を築かせない工夫が必要です。(1匹で餌付けする、1つの水槽に少数飼育で慣らせるなど)

 

■人的「ストレス」による体力の低下

 頻繁に通行する場所への水槽設置、執拗なメンテナンスなど、人的なストレスを軽く見てはいけません。もし頻繁に通行する場所へ水槽を設置する場合は、水槽前面にミラーシートを貼るなど、それ相応の対策をして下さい。また、どうしても水槽内のメンテナンスが必要な場合は、生体達が寝ている「夜」の状態でさっさと行うと、ストレスも少なくて済みます。

 水族館などの観覧用水層は人が通る通路を暗くすることにより、海水魚たちからは人間が見え辛くなるような工夫をされています。

 

■様々な水質調整剤による「ストレス」での体力の低下

 海水生体を飼育する上で、急激な水質変化をさせると多大なストレスを与えてしまいます。特にPH調整剤の多量散布は、生体にかなりのストレスを与えます。時にはPHショックを起こし、死亡してしまう事もあります。ちなみに私は海水魚水槽においては、なるべく水質調整添加剤を使用せずに飼育しています。

 ちなみに添加剤は、サンゴなどの飼育には大活躍することがあります。また、ゼオビットシステムなどの高度な水質管理システムでは必要不可欠な物になります。ただこれらは「高度な」技術と理論を前提とした水質調整です。

 

■貧酸素によるストレスでの体力の低下

 これもありがちなストレスです。特に濾過槽からの戻り、濾過槽のバクテリアにて酸素が消費された貧酸素な海水が飼育水槽へ流れていく部分には、必ずエアをかませる必要があります。

 魚は貧酸素状態になると水槽内を力なく泳ぐ様になります。中には岩陰でじっとして、動かなく(動けなく)なることもあります。こういう状態を発見したら、何かがおかしい?と思って、機器類をチェックしてみて下さいね。ポンプが止まっていて、貧酸素状態になっている可能性もあります。

 

■急激な水温差によるストレスでの体力の低下

 水替えでのストレスと重なりますが、飼育水と換水の温度差があると、飼育水の温度が急激に変化してしまいます。特に冬場、冷たい冷水を使っての換水には注意が必要です。これは白点虫のシストを分裂させてしまう原因にもなります。

 人間も季節の変わり目など、急激な温度変化の下では風邪をひきやすくなります。これは魚にとっても同じ事が言え、換水に限らず、水槽内の急激な温度変化は最小限に抑えるべきだと思います。

 また、「年中同じ水温に保つ」事は逆に温度変化に弱い固体を作り上げてしまいます。故意的に温度変化に対して強い固体を育てるという意味では、数日の間にゆっくりとした温度変化を意図的につけてやり、徐々に慣らしていくと言う事も必要です。その場合も、水温は23℃〜27℃の範囲を出ない様に心がけます。

 

 また、特に夏場は夜と昼との温度変化が激しく、適切な容量の水槽クーラーなどを設置していない場合は、著しい温度変化が出てしまいます。水温は基本的に外気温とイコールです。外気温が30度になれば、水温も30度になります。(気化熱による水温の低下や、水槽内に設置する機器の熱による水温上昇を除く)

 冬場も容量の足りないヒーターなどを使っていると、この温度変化が生まれますので、水温管理器具は容量に余裕を持ったものを使用して下さい。

 

 

  とにかく、「急激な」温度変化や水質変化をさせない事が重要で、これを怠ると病気になったり弱ってしまったりと、思わぬ事態を招きます。「慣れれば30℃越えの高水温でも大丈夫」だとか、「変化を大きくつけてやって鍛えた方がいいよ」と言う方がいらっしゃいますが、それは万人の水槽で通用することではなく、あくまでその個人の水槽、生態でまかり通っている事です。ある程度の変化に強い個体を育成する事は重要ですが、過度のトレーニングは生体の寿命を縮めますのでご注意ください。

 

 

■栄養不足や栄養の偏り

 みなさんは海水魚たちに何種類の餌を与えていらっしゃるでしょうか。1種類のみを常時与えている方もいらっしゃると思いますが、魚に必要な栄養分全てが入った餌は、今のところ発売されておりません。それどころか、何が必要なのかも完全には解明されていません。ですので様々な種類の餌を十分に与えることが、魚の健康を維持するコツとなります。

 例えば、3種類(クリル/SURE/冷凍ブライン・オメガ3)を日替わりで与えるなど、多種の餌を与えると栄養状態もよくなります。私はこれらの餌に免疫力向上成分のラクトフェリンを混ぜて与えています。チョウチョウオやヤッコなどは海藻も食べます。レタスを食べるヤッコもいます(汗)

 多種の高栄養な餌を与えるにあたり、注意点としては水の汚れです。特に生餌や冷凍餌は、水質維持に影響を及ぼすこともあります。この栄養と水質については相反する要素がありますので、濾過槽の能力がここでも重要になってきます。

 

 写真に金魚の餌が写ってますが気にしないで下さい!
 ※海水魚は金魚の餌も食べますが、必要栄養成分などが異なりますので海産製の餌が適します。


  健康で病気にかかりにくい生体を育てるには、上記の様な「体力低下の原因」を水槽から限りなく排除していく必要があります。また、無菌や無変化を重視していると病原や変化に弱い固体が育ってしまいますので、ある程度の「水槽における環境変化に慣れさせるトレーニング」も必要です。徐々に徐々にゆっくりとした変化の下、水槽環境に慣れた強く健康な個体を育んで行きます。

 しかしどんなに気を付けていても病気になってしまう事もあります。次のページからは、病気になった場合の対処を中心に説明していきたいと思います。


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作者は国語赤点野郎です。文章に不備が合った場合や、分かりにくい事、質問などが御座いましたらどしどしメールをして下さい。ホームページにも反映させていきたいと思っています。

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